以下に本研究で開発を行う部分について説明する。 (1) 乗客流シュミレータ 車内客数、降車人数、乗車人数をもとに列車の乗降時間(停車時分)を算出する。 (2) 列車運行シュミレータ a.運動装置より列車在線位置を取得する。 b.ATC地上装置よりATC信号現示を取得する。 c.運行管理システムよりダイヤ情報を取得する。 d.a〜cで取得した情報をもとに、軌道回路単位の列車運行シミュレーションを行い、ある時間に各列車がどの軌道回路上に在線するかを予測する。 (3) 乗客誘導案内装置 乗客流シュミレータ、列車運行シュミレータの出力をもとに、混雑度平滑化のための案内表示を行う。 乗客流シュミレータを用いて、乗客誘導による車両間の混雑度平滑化時の停車時分の増大防止効果を検証する。さらに、乗客流シュミレータと列車運行シュミレータを組合せて、乗客誘導による列車間の混雑度を平滑化した場合の乗降時間短縮と遅延防止の効果を検証する。また、発車時刻制御や走行速度制御といった等時隔制御と混雑度平滑化による相乗効果についても調査する。 このように、旅客輸送情報システムは高密度輸送線区における輸送力と旅客需要の不均衡を極力少なくすることによって、快適な旅客輸送の実現を図ろうとするシステムである。 このうち平成8年度は、図2.1−1中?@に相当する乗客流シュミレータの開発を行う。
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